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MB49 - 膀胱癌マウス腫瘍モデル

著者:Erin Trachet | サイエンティフィック・ディベロップメント部門ディレクター 
Date: April 2019


膀胱癌は泌尿器系の癌の中でもっとも頻度の高いもので、National Cancer Society(米国がん協会)によると米国では、2018年だけでも80,000の新規ケース、18,000人の死亡例が報告されています。一般的に、膀胱癌の患者は手術または治療法の選択が限られています。従来の化学療法は効果が見られず、切開手術は膀胱癌を診断し、腫瘍が膀胱の壁の筋層に転移(侵食)していないか見極める手法として行われるのが一般的です。膀胱癌が侵襲的である場合、膀胱の一部または全部を摘出する事が必要になり、患者に長期的な悪影響を及ぼすことがあります。膀胱癌治療法の進歩のニーズに応えるため、2018年には米国食品医薬局(FDA)がKeytudaとTecentriqの2つのチェックポイント阻害剤の承認を加速しました。

免疫療法の着実な成長とそれに対する関心が、理想的な増殖動態と免疫調整剤に対する反応を持ち合わせた同系マウス腫瘍モデルの継続的な開発とオプティマイゼーションの需要を高めてきました。 膀胱癌モデルの一つ、MB49 はこれらの薬剤開発のために、ラボコープにより特徴付けられました。 MB49細胞(尿路上皮癌)はその原発性膀胱細胞をDMBA(ジメチルベンズ(a)アントラセン)に24時間さらしたあと培養1​​​​​​​した(7,12-C57BL/6マウスから派生しました。

MB49ベースライン腫瘍免疫プロフィール

図 1 を見ると分かりますが、MB49 は「冷たい腫瘍」の発現型を持ち、CD8+ T 細胞と CD4+ T 細胞の浸潤度が低く(<3%)、さらに免疫抑制性骨髄細胞集団がかなりの量存在する(~65%)モデルであることが考えられます。免疫調節治療の予備データでは、軽度の反応が見られ、冷たい腫瘍の表現型が一層裏付けられていることから、このモデルが、免疫刺激剤ひいては免疫刺激剤と他の薬剤との併用に反応する可能性が伺えます。したがって、MB49 は、医薬品開発において有意義な有用性を持った、強力な Immuno-Oncology モデルとして位置付けられます。

図 1:MB49 ベースライン腫瘍免疫プロファイル

 MB49 腫瘍の平均そして個別の増殖

皮下 MB49 腫瘍の In vivo 倍加時間はおよそ 4 日間と緩やかなペースであるため、抗腫瘍活性を引き出すのに最大 3 週間の試験薬投与期間を想定できます(図 2A)。図表2は無治療のコントロール腫瘍(図表2B)をアイソタイプコントロールで治療した腫瘍(図表2C)と比べて、平均腫瘍容積(図表2A)および個別の腫瘍容積を表にしたものです。特に相違は観察されませんでした。

図 2:インプラント後の日数

チェックポイント阻害剤療法に対するMB49の反応

一般的に使用されるチェックポイント阻害剤抗体、抗mCTLA-4、抗mPD-L1, または抗mPD-1 に対するこのモデルの反応が評価されました(図表 3)。試験薬の投与は、腫瘍が確立した後に (~100mm3)開始されました。抗mPD-L1、抗mPD-1、 そして 抗mCTLA-4を使った治療は、アイソタイプコントロールグループに比べてみな似通った、緩やかな抗腫瘍活動を記録し、 2.5日間の腫瘍遅延を示しました。しかしながら、 抗mPD-L1、抗mPD-1 そして 抗mCTLA-4を使った治療をすると、それぞれ20%, 20%, そして 40%の推定レスポンダーが生まれました。この治療の明らかな効果は、添加剤や、候補分子との相乗効果の向上を可能にします。

図 3:インプラント後の日数

皮下抗体療法に対するMB49の反応

皮下分子抗mCD137および抗mGITRに対するMB49の反応も評価され、図表3に説明されている反応と比較したとき、類似レベルの活動を示すことが明らかになりました(図表4A~Dを参照)。抗mCD137療法は、3.5​​​​​​​日間の腫瘍増殖遅延および20​​​​​​​%の推定レスポンダーを含む、若干の抗腫瘍活動を生み出しました。抗mGITRを使用した療法は、0.9 日間の腫瘍増殖遅延、20%の推定レスポンダーを含む、最も少ない抗腫瘍活動を記録しました。反面、少ない活動は併用療法による改善の余地を相当量残しているということでもあります。

図 4:インプラント後の日数

MB49マウスの膀胱癌モデルは強固な前臨床Immuno-Oncologyモデルとして採用できます。当社のデータは、チェックポイント阻害剤や共刺激分子などの新しい治療法の組み合わせを調査するのに、このツールを用いる利点を支持しています。

Please contact Labcorp to speak with our scientists about how MB49, or one of our other syngeneic models, can be used for your next immuno-oncology study.


参照

[1]White-Gilbertson S, Davis M, Voelkel-Johnson C, Kasman LM. Sex differences in the MB49 syngeneic, murine model of bladder cancer. Bladder (San Franc). 2016;3(1):e22.
 
注:すべての動物管理および使用は、AAALAC 認定を取得した施設にて IACUC 手順の審査および承認を経て動物倫理規制に従い行われました。

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