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腫瘍浸潤 T 細胞免疫表現型に関する詳察

著者:David Draper 博士 | 科学開発部門アソシエイトディレクター
Date: August 2019


この Tech Spotlight では、新しく拡張された CompT™パネルを使用して作成されたデータを提示することで、後者のサービスについて紹介します。CompT™パネルは、どのラボコープのサービスよりも高いレベルで T 細胞活性化および分化のフロー解析を行う 16 色のパネルです。

大型抗体パネルを使用したフローサイトメトリーには、より多くの細胞サブセットを検査できるという利点があります。これは、包括的なデータセットが求められる場合には重要ですが、解析できる腫瘍検体は限定されます。また、多数の抗体を含むパネルは、少数のサブセットの免疫表現型に関する深い洞察を得たり、さらには単一サブセットの解析を深めるためにも使用されます。 In this Tech Spotlight, we demonstrate the latter capability by presenting data generated using the new Expanded CompT™ panel, a 16-color panel that takes flow analysis of T cell activation and differentiation to a level above any other panel in the service portfolio. 

拡大CompT™パネルは、CD4+およびCD8+ T細胞の検査に標準的に使用されているCompT™パネルを基に開発されています。この改良パネルには、エフェクターとメモリーT細胞マーカーに加え、T細胞の活性化と疲弊を解析する4つのマーカーが追加されています。表1は拡大CompT™パネルの構成要素を、図1は未治療のマウスMC38結腸腺癌を使用してそのゲーティングと解析戦略を示しています。

表1:拡大CompT™パネル 抗体とその役割

抗体/色素 説明  
CD45 汎免疫細胞マーカー  
CD3 汎T細胞マーカー  
CD4 CD4+ T 細胞マーカー  
CD8 CD8+ T 細胞マーカー  
FoxP3 制御性T細胞マーカー  
CD25 制御性T細胞マーカー/IL-2レセプター  
CD44 活性化/メモリーマーカー  
CD62L ナイーブT細胞/メモリーマーカー  
Ki-67 増殖マーカー  
CD69 T細胞活性化マーカー  
PD-1 T細胞活性化/疲弊マーカー  
LAG-3 T細胞活性化/疲弊マーカー  
TIM-3 T細胞疲弊マーカー  
ICOS T細胞活性化マーカー  
グランザイム B 抗腫瘍細胞傷害性マーカー  
死細胞検出試薬 死細胞の除外  
拡大CompT™は、NK/NKT細胞マーカーを含めて(CD49b/CD335)グランザイムBと活性マーカーをサブセットで発現させるようにカスタマイズできます。  

拡大CompT™パネルのゲーティング戦略

As with all of our T cell panels, analysis begins with dead cell exclusion and subsequent CD45+ immune cell delineation to gate on CD3+ T cells (not shown). 図1Aは、CompT™およびExpanded CompT™パネルで共通するCD4+およびCD8+ T細胞解析の下流エンドポイントを表しています。これに含まれるCD69およびPD-1は、T細胞が活性化すると未制御になります。この発現は、疲弊T細胞の表現型と相関しています。[1]もう1つの共通エンドポイントは CD8+ T細胞の増殖で、Ki-67の発現を代用マーカーとして使用します。最後に、CD4+ T細胞を検査してヘルパーT細胞と制御性T細胞(Tregs)を定量化します。図i1Bおよび1Cは、CompT™パネルを説明するために追加したエンドポイントを表しています。詳しくは後述を参照してください。

図1:拡大CompT™パネルを使用したT細胞解析。ナイーブMC38腫瘍はC57BL/6 マウスより採取。A) CD4+ ヘルパー、 CD8+ T細胞、Tregを定量化。増殖(Ki-67解析)およびCD69/PD-1マーカー発現の測定を含む。(B) エフェクター/メモリーCD8+ T細胞解析によりナイーブ、Teff、Tem、Tcmサブセットを定量化。(C) グランザイムBを含むT細胞活性化/疲弊マーカーの拡大解析。赤色の頂点は標的染色細胞を示す。青色の頂点は非染色の陰性対照。

図1:拡大CompT™パネルを使用したT細胞解析。ナイーブMC38腫瘍はC57BL/6 マウスより採取。A) CD4+ ヘルパー、 CD8+ T細胞、Tregを定量化。増殖(Ki-67解析)およびCD69/PD-1マーカー発現の測定を含む。(B) エフェクター/メモリーCD8+ T細胞解析によりナイーブ、Teff、Tem、Tcmサブセットを定量化。(C) グランザイムBを含むT細胞活性化/疲弊マーカーの拡大解析。赤色の頂点は標的染色細胞を示す。青色の頂点は非染色の陰性対照。

 

エフェクター/メモリーT細胞解析

エフェクターおよびメモリーCD8+ T細胞分化解析を図 1Bに示します。T細胞のメモリー細胞への転換は、感染症および癌の病態形成において、再負荷に対する長期的な免疫応答に重要です。CD44およびCD62L解析により、T細胞を4つの分化状態にすることが可能です。この4つとは、ネイティブあるいは不活性T細胞、活性化エフェクターT細胞(Teff)、エフェクターメモリー(Tem)、セントラルメモリー(Tcm)サブセットです。TemおよびTcmサブセットは循環細胞ですが、それぞれ非リンパ組織、リンパ組織に存在する傾向が高く、[2]最近の報告では、どちらのサブセットも抗腫瘍反応で明確な役割を果たすことが示されています。  3つめの常在メモリー(Trm)集団は、さまざまなモデルでの腫瘍増殖の制御に重要な役割を果たしており、数あるマーカーの中でも CD103を使用して説明できることが近年わかっています。[3]拡大 CompT™パネルは、Trm細胞の解析用にカスタマイズできます。

 

T細胞活性化、疲弊、グランザイムB解析

拡大CompT™パネルには、ICOS、LAG-3、TIM-3、グランザイムB解析が含まれ, この4つは最も集中的に研究されているT細胞機能のバイオマーカーです(図 1C)。単体でも混合でも、このような標的の解析から、CD8+ T細胞の抗腫瘍作用に関する洞察を得ることができます。共刺激シグナルの伝達によってICOSを魅力的な治療標的にするというICOSリセプターの抗腫瘍効果は、エビデンスに裏付けられています。[4]グランザイムBは、細胞溶解活性のバイオマーカーとして使用されることが多く、CD8+ T細胞および抗腫瘍応と相関します。反対に、 PD-1、LAG-3、TIM-3は抑制性受容体であり、このような受容体の発現はT細胞の疲弊に結びついていますが、CD8+ T細胞が発現した疲弊PD-1の副次集団間に異種性が存在することを示唆するデータが増加しています。[5] この異種性は、抑制性受容体の発現パターンと相関しています。このプロファイルは、再活性化して腫瘍細胞を増殖および/または溶解するという明確な可能性を持つさまざまな副次集団を定義するのに役立ちます。[6] 図2は、拡大 CompT™パネルが抑制性受容体の二重陽性および三重陽性発現した細胞を定量化し、異種PD-1発現T細胞サブセットとその機能に関する洞察が得られることを表しています。TIGIT、OX-40、CD137、CTLA-4など、他にも多数のT細胞活性化および抑制性受容体が、腫瘍免疫応答に影響するとされています。 We have experience analyzing many of these markers in ex vivo tumor analysis.開発労力を最小限に抑える拡大CompT™は、お客様独自の前臨床ニーズに合わせてカスタマイズ可能です。

図2:ネイティブMC38腫瘍由来細胞でのT細胞活性化/疲弊マーカーの多重解析。拡大CompT™パネルで、疲弊および抗腫瘍作用のT細胞バイオマーカー複数の共発現を同時に測定。この例では、PD1+ CD8+ T細胞が最初にゲートされた。下流解析の後、PD-1、LAG-3およびTIM-3の二重陽性および三重陽性発現細胞を定量化。

図2:ネイティブMC38腫瘍由来細胞でのT細胞活性化/疲弊マーカーの多重解析。拡大CompT™パネルで、疲弊および抗腫瘍作用のT細胞バイオマーカー複数の共発現を同時に測定。この例では、PD1+ CD8+ T細胞が最初にゲートされた。下流解析の後、PD-1、LAG-3およびTIM-3の二重陽性および三重陽性発現細胞を定量化。

 

カスタマイズ - NK/NKT細胞分析とその他のオプション

We can configure custom panels with up to 18 colors, which creates options for the MI-Expanded CompT™ panel. 上述したさまざまなT細胞活性化/疲弊マーカーを取替/追加できる他にも、有用なエンドポイントとなる可能性があるNK/NKT細胞解析を、 CD49b/CD335マーカーをパネルに追加することでご利用いただけます(図 3)。

図3:ネイティブMC38腫瘍由来細胞でNKおよびNKT細胞サブセット解析ができるようにカスタマイズした拡大CompT™パネル。 CD49b/CD335+ NK細胞およびNKT細胞の描写にCD3発現を使用。このようなサブセットにおけるグランザイムBの発現レベルは下流解析にて定量化。

図3:ネイティブMC38腫瘍由来細胞でNKおよびNKT細胞サブセット解析ができるようにカスタマイズした拡大CompT™パネル。 CD49b/CD335+ NK細胞およびNKT細胞の描写にCD3発現を使用。このようなサブセットにおけるグランザイムBの発現レベルは下流解析にて定量化。

NKおよびNKT細胞は、IFNγの重要な分泌源であり、CD8+ T細胞および抗腫瘍応答の強化に関節的影響を及ぼしています。また、グランザイムBなどの細胞溶解性顆粒を放出することにより、腫瘍細胞を直接的に溶解できます。[7,8]他のオプションには、PD1+およびPD1- CD8+ T細胞のプロファイルを詳細に検討するIFNγやT​​​​​​​NFαなどのサイトカイン解析があります。また、CD103解析を追加して常在メモリーT細胞を検討し、腫瘍におけるT細胞のプロファイルを掘り下げることもできます。 Our team has extensive experience developing custom flow cytometry services.前臨床研究への拡張 CompT™ パネルの使用についての詳細は、ラボコープのサイエンティストまでお問い合わせください。

 


参照


1Jiang, Y., Y. Li, and B. Zhu. “T-cell exhaustion in the tumor microenvironment.” Cell death & disease 6.6 (2015): e1792.

2Klebanoff, Christopher A., Luca Gattinoni, and Nicholas P. Restifo.Notes "CD8+ T‐cell memory in tumor immunology and immunotherapy." Immunological reviews 211.1 (2006): 214-224 

3Mami-Chouaib, Fathia, et al. "Resident memory T cells, critical components in tumor immunology." Journal for immunotherapy of cancer 6.1 (2018): 87. 

4Amatore, Florent, Laurent Gorvel, and Daniel Olive. “Inducible Co-Stimulator (ICOS) as a potential therapeutic target for anti-cancer therapy.” Expert opinion on therapeutic targets 22.4 (2018): 343-351. 

5Miller, Brian C., et al. “Subsets of exhausted CD8+ T cells differentially mediate tumor control and respond to checkpoint blockade.” 2 word(s) - 25 charactersNature immunology 20.3 (2019): 326.

6Xiong, Huizhong, et al. “Coexpression of Inhibitory Receptors Enriches for Activated and Functional CD8+ T Cells in Murine Syngeneic Tumor Models.” Cancer immunology research 7.6 (2019): 963-976.

7Zhu, Yanting, Bo Huang, and Jue Shi. “Fas ligand and lytic granule differentially control cytotoxic dynamics of natural killer cell against cancer target.” Oncotarget 7.30 (2016): 47163.

8Zhao, Jie, et al. “Polyclonal type II natural killer T cells require PLZF and SAP for their development and contribute to CpG-mediated antitumor response.” Proceedings of the National Academy of Sciences 111.7 (2014): 2674-2679.
 
注:すべての動物管理および使用は、AAALAC 認定を取得した施設にて IACUC 手順の審査および承認を経て動物倫理規制に従い行われました。

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